2015年4月15日水曜日

全曲解説 その9

9.北へ行こう

2007年作。穏やかな曲調であるが、実は転調は多いし展開も多く、やっている方は油断できない曲。おまけにスネアの入るポイントとか細かい指示をする僕に中村さんもさぞや困ったことであろう。
歌詞の方も油断ならなくて、狂気を孕んだ女と自滅の道を進む男の姿が描かれる。『ただ可憐なもの』収録の「北極星」でも男は北を目指したが、あちらとは全く動機が違う。
あちらは希望の先に、こちらは絶望の先に、何が待っているのか。そういう歌であります。