2024年8月29日木曜日

転調にくすぐられて その⑧

何年か前にやったシリーズが突如復活。
こんな大事な曲忘れてたわ、ということで。

Coração Vagabundo / Gal Costa and Caetano Veloso (1967)
女性ヴォーカルと男性ヴォーカルのキーの違いをこれほど美しく表現した例はあるだろうか。
永遠の名盤『DOMINGO』冒頭曲の決定的な転調マジック。

Life On Mars? / David Bowie (1971)
美しくも奇妙な転調として、本当は最初に取り上げるべき名曲。
キャラクターのアクの強さで目立たないが、秀逸すぎる作曲で、まるでエッシャーの絵画のよう。浅はかな転調で悦に入る作曲家は全員座して拝聴すべし。

So What / Miles Davis (1959)
モード・ジャズとは楽曲につきまとうコード進行から解放されよう、というアドリブ演奏をつきつめる為の方法論だが、キー・チェンジはしっかりします。この半音を行き来する浮遊感よ。僕はカーネギー・ホールのライブ・ヴァージョン(象ジャケ)が好きです→こちら

Light My Fire / The Doors (1967)
分かり易い「Strange Days」あたりを取り上げてもいいのだが、やはりこれを。
転調曲として認識されてないのが白眉。そして、キーが移ろえど、ひとつの世界に収まっているのがドアーズの素晴らしいところ。くすぐられます。

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転調にくすぐられて