2019年5月26日日曜日

「異名・同曲」の世界

「きらきら星」と「ABCの歌」の関係性は面白い。ということでしょーもない企画を。

Catch A Wave / The Beach Boys(1963)
Side Walk Surfin' / Jan & Dean(1964)
曲はブライアン・ウィルソン。歌詞が両者違うというパターン。

I Want To Go Home / Johnny Cash(1959)
Sloop John B / The Beach Boys(1966)
元々はバハマ民謡。タイトルが派生し過ぎて沢山ある模様。

Asiatic Raes / Sonny Rollins(1957)
Lotus Blossom / Kenny Dorham(1959)
ケニー・ゴーハム作。自信作なので格好良い曲名に変えたった、っていうことだろうか。
昔のジャズ、ブルースには異名同曲が多数あり。

Tighten Up / Archie Bell & the Drells(1968)
Loosen Up / Nazz(1971)
ナッズがふざけてカヴァー。タイトルが “タイト” から “ルーズ” に。

Soulful Strut / Young-Holt Unlimited(1968)
Am I The Same Girl / Barbara Acklin(1969)
歌を抜いたインスト版の方が先にリリースされ大ヒットしてしまう。
元歌がパチモンに聞こえてしまう、これは悲劇だ。

Morning Glory / Tim Buckley(1967)
Hobo / Linda Ronstadt(1968)
同じ曲。なぜわざわざ変えようとするのか謎。リンダさんはジュディ・シルのカヴァーでもやらかしている。

Farewell,Farewell / Fairport Convention(1969)
Willy O' Winsbury / Pentangle(1972)
元はスコットランド民謡。フェアポートの方はリチャード・トンプソンが歌詞を書き換えている。

Masters of War / Bob Dylan(1962)
Nottamun Town / Fairport Convention(1969)
英国トラッドの歌詞をディランが書き換え。初期ディランはこのパターンが散見される。
ストーン・ローゼズ「エリザベス・マイ・ディア」なんかもあったな。

Yes I Will / The Hollies(1965)
I'll Be True To You / The Monkees(1966)
ジェリー・ゴフィン&ラス・タイトルマン作。先に発表したのはホリーズ。モンキーズがタイトルを変えてきたのは対抗心からか。

Each and Every Day / Manfred Mann(1966)
Day Time, Night Time / Simon Dupree and The Big Sound(1967)
M・ハグが書いたマンフレッド・マンのシングルB面をカヴァーした際に分かりやすいタイトルにしたのかな。

Hampstead Incident / Donovan(1967)
In The Night Time / Marianne Faithful(1967)
これも分かりやすいタイトルに変えてカヴァーした例。
彼女はバート・ヤンシュの「Courting Blues」もタイトル改変している。

Cadence And Cascade / King Crimson(1970)
Flight of the Ibis / McDonald and Giles(1971)
これは変則気味。キング・クリムゾンからイアン・マクドナルドが脱退した後、
それぞれが発表した曲。同じメロディーが時々出てくるのが面白い。

Torture Never Stops / Frank Zappa(1976)
Rat Tomago / Frank Zappa(1979)
ギター・ソロ部分を抜き出して別の題名をつけてある。ザッパはこのパターン多し。

1970 / The Stooges(1970)
I Feel Alright / The Damned(1977)
カヴァーだけど、時代にそぐわないのでタイトル変えたパターン。「ジャマイカン・イン・ニューヨーク」みたいなケースもあるな。ジュニア・マーヴィンの「ラスタ・ゲット・レディ」も。ティファニーが「アイ・ソー・ヒム・スタンディング・ゼア」を歌った時は冒涜だと思った。

Song For The Bearded Lady / Nucleus(1970)
Hazard Profile Part 1 / Soft Machine(1975)
メンバーが被ってるのでOKという解釈でしょう。同じリフを使いまわし。

I've Got To Get Away / John Holt & The Paragons(1969)
Man Next Door / Dennis Brown(1979)
カヴァーでタイトル変化型。マッシヴ・アタックも3rdで後者の曲名でカヴァーしてます。

Red Money / David Bowie (1979)
デヴィッド・ボウイがイギー・ポップ制作時のアイディアを自分の曲にも転用。

Into The Lens / Yes(1980)
I Am a Camera / The Buggles(1981)
イエスを1枚限りで脱退したトレヴァー・ホーンが自曲をそのまま流用。

Gonna Ball / Stray Cats(1981)
語呂をよくするために変更したのか。カヴァー曲。

Kitty / Racey(1979)
Mickey / Tony Basil(1981)
これは有名ですな。マイク・チャップマン&ニッキー・チン作。
アルバムの中の1曲をキャッチーにリアレンジして大ヒット。

Mechanix / Megadeth(1985)
The Four Horsemen / Metallica(1983)
デビュー前のメタリカから脱退したデイヴ・ムステインが結成したバンドがメガデス。
両者のデビュー作に収録された異名同曲はつとに有名。

In Your Arms / Diana Ross(1982)
Hold Me / Teddy Pendergrass & Whitney Houston(1984)
理由は知らない。同じ曲。

インスト曲にブライアン・フェリーが歌詞をつけて別の曲名に。
ギターでジョニー・マーの参加も。

Can You Tell / Ra Ra Riot(2008)
Can You Discover / Discovery(2009)
ラ・ラ・ライオットのメンバーの別プロジェクトで、同じ曲が使い回されたパターン。

他にもHIP HOPの替え歌っぽい感じ、ボサノヴァの英語版、などを挙げていったらキリがないんで、やめときます。まだ何かあるけど、思い出したら追記していこう。