2021年4月30日金曜日

転調にくすぐられて その⑤

ソウル・ミュージックの好きな転調もいっぱいありますな。
シンプルなものが多くて、それだけにうまく決まってくれると効果抜群だ。
キリがないので厳選しますが。

People Get Ready / The Impressions (1965) 
1分20秒あたりにふわっと半音上がる所からメッセージの訴求力がアップする感じ。

Ain't No Mountain High Enough / Marvin Gaye & Tammi Terrell (1967)

1分34秒から半音上がり、そのままテーマになだれ込みマーヴィンの「フー」最高。
スティーヴィー・ワンダーも転調指数高い。モータウン、プロの技ですね。

O-o-h Child / The Five Stairsteps (1970)
何度も同じ転調を繰り返すが、最後だけそのままアウトロに向かう感じが実に切ない。

Think (feat. The Blues Brothers) / Aretha Franklin (1980)
これは外せません。オリジナルより転調を盛ってくる楽しさ。

2021年4月29日木曜日

転調にくすぐられて その④

ださい転調が少ないUKポップ系だが、
かわりにニューロマンティックは飛び道具的な転調が多かったと記憶している。
カジャグーグーの「君はTOO SHY」とか大胆で良かったな。
G.I.オレンジの「サイキック・マジック」なんかも確か転調してた。
ま、そんな中玄人好みな転調をみつけると嬉しくなるもの。
キラリと光るアクセントが青春を彩ってくれるのだ。

Meadow Of Love / The Pale Fountains (1982)
ネオアコの転調名曲はB面に潜んでいた。強引、でもギリギリ麗しく切ないのだ。

Our House / Madness (1982)
クセになる。頭に残る。世界各国でヒット。ラストはもう転調で遊んでます。

All The World Loves Lovers / Prefab Sprout (1990)
さりげなさ過ぎて気付かない(このPVの2'30")。パディ・マクアルーン、流石。

13th Disciple / Five Thirty (1991)
ネオ・モッズが流行った1995年頃にデビューしてたら絶対に天下を取っていたであろうファイヴ・サーティー。B面曲まで良いバンドだったのに、解散分裂後はぱっとしませんでした。

2021年4月28日水曜日

転調にくすぐられて その③

今さらですが、断っておきましょう。転調曲なんてこの世に腐る程あります。
今回挙げているのは「僕が大好きな転調たち」です。
というわけで今回はメロディー命な男性SSW。

 The Trap Door / Jules Shear (1992)
CとE♭とキーがいったりきたり。歌詞は卑屈で捻くれてます。

Uptown Girl / Billy Joel (1983)
みんな知ってるヒット曲もキーがE、C、Dとコロコロ変わる。が、流れはスムーズ。

One Night Love Affair / Bryan Adams (1984)
「Somebody」も含めブライアン・アダムスの転調は豪快なのに爽やか。好きです。

Still Crazy After All These Years / Paul Simon (1975)
1分25秒の転調から戻るところまでアレンジ含んで一級品。
何十年聴いても飽きない、名曲中の名曲だな。

2021年4月27日火曜日

転調にくすぐられて その②

その②です。ブライアン・ウィルソン、ドナルド・フェイゲン、バート・バカラック、ジミー・ウェッブあたりが「転調の名手」と呼ばれてる人達なのかな。僕も勿論好きです。

Our Sweet Love / The Beach Boys (1970)
メロディーに転調を自然に取り込んでしまうブライアン・ウィルソン。
この曲は「謎」度は高くないけど、個人的には一押し。

I.G.Y. / Donald Fagen (1982)

世界一かっこいいと言われるイントロ→Aメロ転調(徳永調べ)。
音楽理論が分かった上でマネしても、こんなに絶妙にならないと思う。

Galveston / Glen Campbell (1969)
ジミー・ウェッブ作。高揚感あるのに寂しげな名曲。いつ聴いても泣ける。
流れるような転調でサビに戻ってくるのがたまりません。

2021年4月26日月曜日

転調にくすぐられて その①

前回のエントリーに端を発して始めちゃいます。転調っていいよなぁシリーズ。
先ずは誰でも知ってる有名曲から。

Can't Take My Eyes off You / Frankie Valli(1967)
2Aでは転調してるのに2回目のラッパで戻るという華麗な技。

Come On Eileen / Dexys Midnight Runners(1982)
イントロでFからCに転調、サビではさらにDへ転調。英米豪など世界各国でNo.1。

Night Fever / The Bee Gees (1978)
めくるめく転調の嵐なのに、一曲として究極にまとまっているという凄さ。英米No.1。

2021年4月21日水曜日

ジム・スタインマン亡くなったのか。

 

70's後半から80's前半にかけてヒットを連発したジム・スタインマンが亡くなったそう。
大仰でドラマチックな作風が過剰極まりなく、色モンな域まで達していた才人でした。
僕が一番好きなのは何と言っても映画 『ストリート・オブ・ファイヤー』の「今夜は青春」。
映画も大傑作だが、この7分近い全編クライマックスも凄かった。
Aメロ、Bメロ、Cメロと指折り数えていくと、面白い。
バイク風のSEもあり、どこまで盛り上がりが展開していくんだ? 転調までしていくのか?
6分越えてまだ新たなメロディー加えてくるか。
と当時驚いた記憶が。懐かしい。
合掌。

2021年4月19日月曜日

ジョン・アンドリュースとあくび隊。


Woods、Quilt、Cut Worms、Hand Habitsなんかで活動していたJ・アンドリュースが自ら率いるフォーキー・サイケなバンド、John Andrews & The Yawns。
今度3枚目の作品『Cookbook』が出るらしく、そこからの先行曲。
BrooklynVeganの記事(→こちら)で影響を受けた楽曲が語られていたが、
その殆どが60's〜70'sのものだった。温故知新ですな。
個人的には少しニッキー・ホプキンス『夢見る人』を想起させてもらった。
ほっこりします。

2021年4月16日金曜日

Ski Lift、なんちゅうバンド名じゃ。


英国ウェールズ出身のベンジー・トランターを中心とする男女混合トリオ・バンド、SKI LIFT。
すいません。このなんの変哲もないギターがかき鳴らされるイントロだけで好きなんです。
小難しいことに挑戦するのもいいが、このシンプルさに心躍る。
おまけに、ふわっと広がるサビのリフレインもいいじゃないすか。
ベンジー君はどうやらボーダー・シャツを愛用してるようだし、
ギター・ポップの魔法を信じてるようだな。
デビュー・アルバムが待たれる。いっぱい良い曲書いてほしい。

Ski Lift : Bandcamp→こちら

2021年4月14日水曜日

『牙に見えたよ、君のストロー』明日で1周年!

 

コロナは収束する気配はまだないっすね。
むしろひどくなっているような。

『牙に見えたよ、君のストロー』発売から1年たちました。
買ってくれた人は今一度思い出して聴いてもらえると幸いです。
きっと日々の糧になってくれるはず。
まだ未聴の方は、サブスクにあるんで今すぐ聴けますよ〜。
(Spotifyのタイトル表示がエラーになっとる…)
もう少し広がってくれたら、次作への道もひらける。

2021年4月12日月曜日

Bruno Pernadas、レトロ・フューチャー・モンド。


ポルトガル発、ブルーノ・ペルナーダス現在39歳。
2016年に発表した2枚のアルバムが話題となったアーティストの新曲。
僕は今回初めて知って、過去作のジャズ系やモンド系など色々聴いたのだが、
どれもレトロ・フューチャー感があって面白い才能だと思った。
経歴を読むと相当な音楽エリートなんだけど、それを感じさせない緩さや自由さがあって、
好印象。上記新曲でもメロディアスな前半もいいが、後半間奏の「制約の無さ」に耳がいく。
ダーティー・プロジェクターズにも近い新世代なワールド・ミュージックへのアプローチで、
随所に出てくる脈絡のない音の仕掛けが楽しい。
通算4作目となる『PRIVATE REASONS』は今月末リリース予定だそう。

詳しくは→Disk Unionさんへ

2021年4月10日土曜日

John Myrtle、若い顔して一体いくつなんだ?


フレッドペリーでのインタビュー(→こちら)を読んだら、
出てくる名前に共感することしきり。
The Kinks、Kevin Ayers、Dan Hicks、Stone Roses、The La'sなどなど、
若い顔して一体いくつなんだ?

英国バーミンガム出身のSSW、John Myrtle(ジョン・マートル)。
2019年にEPデビューして、今年になり上記シングルをリリース。
初アルバムが待たれるが、コロナ禍で順調に活動できないんだろうな。
でも、今の時代にこういう等身大アコギ・ポップを堂々とやってくれる人は応援したい。
今月出たこのマージービートっぽい曲もいいです(→How Can You Tell If You Love Her?

ついでに書くが、フレッドペリーも応援してます。風評被害に負けず頑張ってほしい。
(→公式声明

2021年4月9日金曜日

プリンス未発表新作『Welcome 2 America』


昨日しょーもない記事をアップした頃、突如発表されたPrinceの未発表新曲。
2010年に録音され、その当時お蔵入りにされていたものらしい。
同時期なのは『20Ten』ですね。
(この頃の「Welcome 2」ツアーのポスターが今回のジャケになってます)
上記曲みたいなジャジーでファンクな曲調は『20Ten』にはなかったので、
対になるような内容を作っていたのか。
これは興味は尽きません。アルバム・リリースは7月末。早く聴きたい。

2021年4月8日木曜日

もっと飛ばしてくれてもいいぞ。


「警視庁・捜査一課長」のシーズン5、今日から始まりましたね。
でも、毎度恒例のオープニングじゃなかったので(上の動画参照)、少し残念。
再来週の第2回はいつもの感じっぽい(→こちら)ので、
さらにふざけていって欲しいところ。

2021年4月5日月曜日

Opus Kink、くせ者UKバンド登場。


英国ブライトンの6人組、Opus Kink。
ザ・シャーラタンズのティム・バージェスがプロデュースした、
疾走感のなかホーンが鳴り響く上記曲「Wild Bill」がかっこいい。
昨今のUKジャズとは無縁の反オシャレさで、
Voもニック・ケイヴに影響を受けたような硬派ぶり。
そして、PVでは西部劇なような寸劇を楽しんでいても、
どう見ても湿ったイギリスの空気感なのがよろしいです。
待ってたらフル・アルバムも作ってくれるのかな。

2021年4月2日金曜日

身なりはもっさいが、最高なハーモニーです。


米国イリノイ州発、双子兄弟によるフォーク・デュオ、The Brother Brothers。
1stが2018年に出ていて、今月に2nd『Calla Lily』が出るそう。
初めて聴いたけど、S&Gスタイルのハーモニーに和んじゃいました。
「On The Road Again」という曲名は昔から多くあって、
オリジナリティを出してほしいと思わないでもないが、
このPV観たら許してしまいました。
コロナのパンデミック影響下、きっとツアーに出たいんだろうねー。
苦心のアニメ表現にじんわりしつつ、
最後にはこの兄弟も「ゆるキャラ」に見えてくる。