2013年3月27日水曜日

ねじまき 特設ページ


ね じ ま き / 徳 永 憲

1.女子 女子 女子
2.大航海時代
3.北極星
4.ソファ
5.聞こえる 聞こえる
6.ポストに手紙
7.世界のはずれ
8.さよならの日々
9.うつつを抜かしたとて
10.暖かなもの
11.肩車の思い出がまた肩車をつくる
12.悲しみの君臨(デュエットwith小島麻由美)
13.目に映る明るい夜


ジャケットに『スワン』以来二度目の登場となる黒田硫黄(代表作『大日本天狗党絵詞』 『茄子』 『セクシーボイスアンドロボ』 『あたらしい朝』etc.)のイラスト!
時計塔の残骸の中、ねじまきを抱く女
世界の中心か、世界の果てか、徳永憲の音楽世界の最新形がここに・・・
オルタナ世代のSSW、徳永憲の8thアルバム『ねじまき』 渾身かつマイペースに完成!
ゲスト:小島麻由美、坂田学(ピラニアンズ、ダブダブオンセン、ex-Polaris)

発売:2013年3月27日
価格:2500円(税込)
型盤:NGCS-1022
レーベル:WAIKIKI RECORD / SUZAK MUSIK LTD.
ディストリビューション:BounDEE by SSTV

■ディスクユニオン各店、タワーレコード新宿店、タワーレコード渋谷店、JET SET RECORDS、HMVオンライン(終了)、にてご購入頂いたお客様に先着で「ねじまき特製ポストカード2枚組(イラスト:黒田硫黄)」を差し上げます。数には限りがありますので予めご了承ください。確実に手に入れたいお客様はお店の方へお問い合わせください。

タコシェ(東京・中野ブロードウェイ内)でご購入された方へ缶バッジ2個を差し上げます。
数、種類に限りがありますので、予めご了承ください。

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2013/6/28(金)
<ねじまき/レコ発ライブ!>
下北沢440
出演:徳永憲/直枝政広(カーネーション)
Guest:小島麻由美
※終了。ご来場して頂いた皆様、誠にありがとうございました。

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「徳永憲×黒田硫黄コラボ ねじまきTシャツ」

まんだらけにてTシャツがWEB限定販売されます。
詳しくは→こちら
鉛筆でのジャケ素描がTシャツになりました。色はナチュラル、そして限定ネイビー。
生産数に限りがありますので、欲しい方はお早めにどうぞ。
※終了。ありがとうございました。













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  <ライナーノーツ>   


SUZAK MUSIKのサイトにて長文のテキスト(by小野島大)が公開中→こちら
必読の内容ですので、是非ご覧を。


     <レコーディング>     


前作『ただ可憐なもの』(2011)発表後にデモ制作が開始される。新曲が揃っていく過程で、少しずつアルバム全体の世界が見え始め、それを踏まえて大量のストックからも曲が洗い出されていった。2012年初頭に中村憲司(Ds)、吉川真吾(B)とのトリオ・バンドでリハーサルを開始。4月某日に世田谷のスタジオにて一気に9曲分のベーシック・トラックを録音。翌日午前にはギターのダビング。5月某日には坂田学(Ds)が参加した3曲分のベーシック・トラックが高円寺にて制作される。以後、徳永を中心としたダビング作業が断続的に行われていった。秋口になり、小島麻由美の参加が急遽決定。弾き語りの傑作が生まれた。そして、そのままミックス作業へと突入。今回のサウンドはより透明度が高くパワフル。全13曲。聴きどころ満載、手応え十分の大作が完成した。
以前の記事:レコーディングの過程→こちら


       <ジャケット>       


圧倒的な画力と大胆なストーリー展開、正統的でありながら静かな反逆性をも併せ持つ天才漫画家・黒田硫黄がイラストを手掛けている。『スワン』(2006)で一緒に仕事をして以来、住まいが近所ということもあり、度々顔を合わしていた徳永と黒田氏。2012年夏、互いの近況を話している流れでアルバム制作の話になり、今回再びのジャケット制作へと事が進んでいった。徳永がアルバムのコンセプトを語りデモテープを渡し、それを受ける形で黒田氏がアイディアをいくつも出す。さらにそれを受けて徳永もイメージを膨らます。喫茶店にて雑談込みで、トータル何時間も語り合ったそう。因みに二人ともコーヒーが大好きである。アルバム・タイトル「ねじまき」は最初からあったものではなく、完成した絵を見て、徳永が命名したもの。あまりにストレートすぎて、黒田氏が苦笑したとか。
以前の記事:『スワン』制作の過程→こちら


     <全曲解説>      


1.女子 女子 女子
チューニングはCGCGCE。2011年作。自由に気の赴くまま書いたのはいいが、実は不規則に変拍子が連なっている難曲だった。デモのドラムを打ち込むだけで3日もかかってしまった。指折りしながら拍を数えているうちに発狂しそうに。そんなわけだからドラマーの中村さんにも苦労をかけた。
でも、練習の甲斐あって録音はスムーズに進んだ。ちなみに、タイトルはモトリー・クルーの代表曲と同じ。元々ふざけ気味に歌詞を書き始めたのだが、意外や意外、アルバム冒頭を任せられる程の風格が出てきたのであった。今後、僕の名刺的1曲になると嬉しい。

2.大航海時代
チューニングはDADF#ADで3カポ。『ただ可憐なもの』(2011)の為に用意してあったのだが、他の曲と浸透し合わなかったのでお蔵入りになっていた。今回坂田君に参加要請をしようと思ったのは、この曲のグルーヴを引き出してもらおうと思ったから。その思惑は的中。適度にはねててバネのあるリズムになった。
歌詞は単純なようでいて、謎めいている。元々はフィッツジェラルドが描くような社交界に着想を得ていて、この曲の前後には何かしらドラマが存在していそうな感じ。メタファー探りも出来そう。僕は心地良い鼻歌ソングとして楽しんでいるけれど。イントロの隠し味はマンドリンです。
坂田君がブログに書いてくれました→こちら

3.北極星
ソロと併行して活動させていたチェルシーボロ(現在は解散)のレパートリー。アレンジはいくつか変えている。歌詞は古い伝承歌のような構成で、昔から若者が繰り返している挫折を歌っている。主人公は現実が見えてなくて、夢見がちで、自己中心的な人間。現代にもこういうタイプは大勢いるだろう。そして、未来にも大勢いることだろう。人間の本質は今も昔も変わらないと思う。そういう歌。チューニングはDADF#ADで3カポ。2001年作。ドラムのダブっぽい処理は自分でプロツールズをいじりながら作った。

4.ソファ
一発録りのトリオ演奏をなるべくシンプルなまま出している。その分ミックスはクリアで抜け良く。今作はそういう曲が幾つかあって、アレンジに関しては沢山引き算をした。「粋(いき)」に仕上がっていたら上等。過剰さを盛るのは簡単だが、そうはいかないのだ。歌詞は暗喩などなく、そのまんま。多分この女の子は綺麗な顔立ちをしているんじゃないかな。男は美人に翻弄されるのが好きなのである。2008年作。

5.聞こえる 聞こえる
「きこえる きこえる」というマリー・ホール・エッツの絵本がある。内容的には関係ないが、その言葉の響きがどこかに残っていて、この曲に出てきたのかもしれない。自己完結から抜け出す一歩手前の男の歌。嫁子供がいて40を越えていても、こういう曲にはジクジク来る。バンドの録音もいい感じだった。大体、良い曲は1テイク目から結果が出る。曲の良さが勝手にミュージシャンを先導していく感覚があった。
というわけでミックスはその時のバンドの勢いを優先させた。2008年作。

6.ポストに手紙
チューニングはDGCFAD。歌詞を書いたのは1998年あたり。曲はもっと前からあった筈。ほぼ忘れていた曲だったのだが、他の曲が描くイメージに引っ張られたのか、ある時不意に脳裏に浮上してきた。
「北極星」と同様にこれも一時代前の風景を歌っている。近年、松本清張とか向田邦子とか「まんが道」とか、昭和の作家さんが書く生活感にはまっていたのだが、そういう影響があったのかもしれんな。
「ねじまき」というアナログなアイテムをジャケに突如登場させたのは黒田さんだが、それが出てきた過程にこういう曲群があったのかも。後半アウトロには坂田君のドラムをオーヴァーダブ。仕上げたい構造を軽く伝えただけで一発OKだった。フルート、ヴィオラも同様にぴたりとハマった。

7.世界のはずれ
チューニングはCGCGCEで2カポ。2011年作。「北極星」が失意前だとしたら、この曲は失意後の歌かな。震災に影響を受けて出来たと思われるかもしれないが、実は震災が起きる前に失恋の歌として書き始めていて、 震災後に色々と考えさせながら完成させた経緯がある。その事実から鑑みると、現実のものとして目の前に突きつけられていないだけで、 震災前からこの喪失ムードは存在していたのだ・・・きっと。
リード・ヴォーカルは色々試したが、結局シンプルで素が出たテイク1本を残した。

8.さよならの日々
最初、間奏部分はエレキギターのソロを激しく弾いていたんだけど、どうもしっくり来なかった。もしやと思ってアコギを使ってソフト路線に変更させたら、見事に的中。すごく良くなった。作者としてはパワーポップだと思っていたのに、プロデューサーとしての自分がそこを否定した、と。そういう予測のつかない顛末は間々あります。そこが面白い。2011年作。歌詞は表裏ない、これもまた喪失の歌。趣味は昼寝、と言っちゃうような人(僕も含む)に捧げる。

9.うつつを抜かしたとて
1998年作。大昔に新曲としてライブでやったこともある。当時は哀れなサラリーマンの話だと思っていたが、今考えるとどう考えても自分だったな。間の抜けた不思議な魅力のある曲で、こういう曲は意識して書けるものではない。ストックに入れると逆に分かる。しぶとく光って存在感を出してくるのだ。
たて笛のメロは「ドレミファソファミレド」と簡単なのだが、意外と苦労した。途中ジャズっぽい4ビートになるが、初めは全編そういう曲調で考えていた。でも、リハーサルでメンバーに色々注文をつけているうちに、この形に落ち着いた。

10.暖かなもの
これも1998年作。僕がデビューした年だ。何か因縁でもあるのか。メロディーも歌詞も完成度が高かったけど、テーマがじじくさかったのでボツにしていた。で、やっと今回収まる場所が見つかった、と。ということは『ねじまき』はじじくさいのか?。ま、そのあたりの判断は聴き手に委ねよう。自分ではよく分からない。
そう言えば、リリース前にワイキキのサカモト君はこの曲をシングルにしようと主張してました。曲としては光栄な話だ。リハーサルでは、吉川君にベースラインで細かい注文を入れて嫌がられたな。スネアロールはダビングで、リズム録音の際に加えていたもの。3カポで弾いてる。

11.肩車の思い出がまた肩車をつくる
2011年作。これは震災後に書かれた。ペンを持つ手が震える感覚だな。頭の中でイメージが爆発しているのを必死に整理しようとしていて、手は手でその動揺を必死で抑えている。ただ内容は震災を限定したものではない。離婚の歌です、と言えばそう解釈もできる。重要なのはこれは「始まり」を歌った曲で、そこから人生が受け継がれていくということ。演奏はいつものトリオで一発録り。あとはアコギ、ヴォーカル1本ずつと、最低限のダビングのみ。2カポで弾いてる。

12.悲しみの君臨
小島麻由美と初めて会ったのは20年前(!)。その年月を経ての初めてのデュエット。メリー・ホプキンがカヴァーしたドノヴァンの曲みたいのを要望されたので、この曲を。2011年作。ノートを見たら2月10日と書いてある。震災前だな。歌詞がめちゃくちゃ暗い。でも、もう何も抜き差し出来ないレベルだったので、そのまま投げ出した。
PVはサカモト君がi-pad miniで撮ったもの。この景色見覚えあると思ったら、まさに20歳の頃によく乗っていた電車でした。遠くにぼんやりひらかたパークの観覧車が見えて切ないんだよな。因みに小島さんの録音は一緒に歌ったわけではなく、データのやり取りで完成。光ケーブルに乗って、東京をかけめぐり、デジタル化された小島さんの声がやって来た。『ねじまき』理念からは外れている。チューニングはEADF#BEで2カポ。

13.目に映る明るい夜
歌い出しの歌詞をツイートしたら炎上しそうだ。この曲も何故か1998年作。イントロからして実に堂々としていて、普通これはお蔵入りさせないよな。僕はバカなんでしょうか。でも、やっぱりアルバムは歌詞と歌詞の関係性で作っているから、こういうことになる。本能のまま曲を書いて、それが次作るアルバムのテーマと沿わなければ寝かせる、と。今回この曲が復活した大きなポイントは歌詞に他曲のエッセンスが見え隠れしていたから。全くの偶然だからこそ、そこを気に入った。チューニングはEGDGBE。坂田君は3つのパターンを叩いていて、それを混ぜている。おまけにそれにディレイまでかけているのだが、ちゃんと坂田君のグルーヴになっているのがいい。吉川君のメロディアスな即興ベースにも耳を傾けてあげて。


   <メディア情報>    

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