2025年11月27日木曜日

激渋クリスマス・ソングを。


One Blue Light / Dan Penn


Underneath the Stars Tonight / Paul Carrack

今月リリースされたクリスマス新曲2つ。
どちらも心洗われます。

2025年11月24日月曜日

Alexandre Andrés、この才能には平伏すしかない。


注目の世界音楽を紹介しておられるMúsica Terra(ムジカテーハ)さんで知った。
(直リンクですみません→Música Terraムジカテーハ)。

ブラジルのミナス新世代を牽引するアレシャンドリ・アンドレスの、オリジナル・アルバムとしては6年振りの新作『Luar Total』。
上記は3曲目。弦楽器のシンコペーションが気持ち良く、アコーディオンも伸びやかで、
その多彩なアンサンブルにうっとりしつつ、初期キリンジのようなアクロバティックなサビが出てくると、もう本当に夢心地になります。素晴らしい。
名曲認定してもいいんではないかと。

その他の楽曲も、ゲストの歌声などもうまく引き込み、精緻な描写力が隅々に行き届いていて、圧巻な作りとなっております。
フィジカル・リリースはまだみたいだが、来夏までにはお願いします。

2025年11月23日日曜日

Liam Kazar、夕凪のようなアメリカーナ。


今月出た2ndアルバム『Pilot Light』が良かったので紹介。
米シカゴのシンガー・ソングライターということで、S・トゥイーディー(→過去の記事)やJ・エルキントン(→過去の記事)という人脈が参加しつつ、プロデュースにはケイト・ボリンジャーなども手掛けるサム・エヴィアン(→過去の記事)という“間違いのない”態勢。
後半に出てくる「Try Again」「Mission」「More Than This」といった楽曲にまでしっかり良質さが行き届いていて、土臭くないアメリカーナの豊かな佇まいを堪能できます。

Bandcamp:Liam Kazar→こちら

2025年11月22日土曜日

Keaton Henson、感情が溢れる、決して叫びはしないが。


過去の記事(2012)→こちら

芸能一家に生まれながら、不安障害でライブ活動(→setlist.fm)をあまり行えない才人キートン・ヘンソンの新作『Parader』が昨日リリース。
上記はラウドなロックマナー形態を取りつつ、消え入りそうな声で歌われる1曲。
Elliott SmithやSparklehorseを引き合いに出す人がいるのも頷ける繊細さだ。
アート作品も見られるので、その人となりが気になる方は下記オフィシャル・サイトへ。

Keaton Henson:Official Website→こちら

2025年11月21日金曜日

Spookey Ruben、高音は衰えていません。


スプーキー・ルーベンの新作アルバムが出ていたのを知らなんだ。
発売は先月で、タイトルは『Toronto, You've Changed』。
早速、Spotifyで聴きましたが、ハートの全米No.1シングル「These Dreams」のレゲエ風カヴァーがあったり、日本語のサビ曲があったり、インタールードが多かったり、凝った作りでした。
上記もメキシコNo.1になったJulieta Venegasの「Lento」(→YouTube)という曲の英語カヴァーらしい。
どういう趣旨なのか?
調べるには到ってないですが、自由な発想に準じているのは間違いなさそう。
思えば、(日本では超有名な)ダーツの旅のあの曲(→YouTube)も30年前ですか。
時が経つのは…(以下略)。

Bandcamp:Spookey Ruben→こちら

2025年11月17日月曜日

Vivendo do Ócio、曲名は「俺と踊ろう」


ブラジルのバイーア州サルバドール出身の中堅4人組ロック・バンドVivendo do Ócioに、
Titãs(チタンス)の大御所パウロ・ミクロスが参加した楽曲。かっこいい。
9月発売の新作『Hasta La Bahia』より。
(内容をチェックしてみたけど、各曲バラエティ豊かで、同じような楽曲は他に無かった)
因みに上記MVに出演しているのは地元で仲良しのファンキーなお兄ちゃん達らしい。
インスタを見ると(→こちら)いつもこのアフロとらっぱズボンのようだ。

2025年11月16日日曜日

The Cindys、移動遊園地かな。


前回に引き続き英国ブリストルもの。Bingo Furyという名前で前衛的な活動をしているジャック・オグボーンを中心とする男女5人組。
こちらのバンドは伝統的なインディー・バンドな方向性で、ユージン・ケリー若しくはスティーヴン・パステルか、あの時代の誰かさんを思わす、よれたヴォーカルを全面に出した、長いものに巻かれないインディー精神が確立されている音です。
デビュー・ミニ・アルバム『The Cindys』が今月リリースされている。

Bandcamp:The Cindys→こちら

2025年11月15日土曜日

The New Cut、浮かない顔でビートをしばく。


英ブリストル発のポストパンク男女混合4人組の新曲。
弛緩しない研ぎ澄まされたビートを自分たちのモノにしている。
The Fall、Wireあたりからの影響を公言しているのも好印象。
とは言え、歌の内容は<私はただ彼が動画で「観てくれてありがとう」と言ってる時の音楽になりたいの>と、めっぽう現代的だ。
いつか出るであろうデビュー・アルバムに期待しておこう。

2025年11月14日金曜日

Macseal、エモいの語源を知ってるかい?


米NYロングアイランドのエモ系4人組バンドの新曲。
EMO新世代の受け皿になっているCounter Intuitive Recordsの10周年記念コンピ『Counter Intuitive Presents: Cosmic Debris, Vol 2』に収録。
(ちなみにVol 1は1周年の時にリリースされているそう)
このサイトで取り上げてきたCombat(→こちら)、Prince Daddy & The Hyena(→こちら)、Oso Oso(→こちら)など有してまして、この手のジャンルの伝承と派生を味わえる内容になってます。本来の「エモい」の現在地点ということで。

Bandcamp:Counter Intuitive Records→こちら
Bandcamp:Macseal→こちら

2025年11月12日水曜日

Late Cambrian、カンブリア爆発ですか。


米NYブルックリン発、人種の坩堝的な面白いインディー・バンドの新曲。
10年以上前には国内盤も出ていたバンドで、曲作りには定評があった。
けったいなビジュアルに引かずに、純粋に楽曲に集中していただければ。

Bandcamp:Late Cambrian→こちら

2025年11月11日火曜日

Lovesliescrushing、MBV耽溺昇天物語。


掘り起こしレーベル、The Numero Groupからのリイシュー・リリース。
シューゲイザーのバンド達はリアルタイムで洋楽雑誌を読んでチェックしていたけれど、
この人達の記憶は残っていない。
米ミシガン州発の1992年自主レーベルのカセット作品までは、さすがに主要雑誌には掲載されていなかったと見える。ドラムレスの男女デュオ体制のシューゲイザー。
MBVの『Loveless』への敬愛が同時代ならではの切実さで記録されています。

The Numero Group→こちら
Bandcamp:Lovesliescrushing→こちら

2025年11月5日水曜日

Baker Island、アップテンポになる瞬間が好き。


英ニューキャッスルのインディー・バンド5人組。
10年以上前から音源を出しているようだが、知らなかった。
この世は、知らなくていい音楽が耳に入ってきて、知られるべき音楽が耳に入ってこない仕組みになっているらしい。だからこそ、自分から探しに行かなければ。
この曲は今週発売の今年2枚目のEPから。
1枚目EPも良かったので(→YouTube)日本の青春系UKインディー好きの諸輩は、是非!
本国でも全然聞かれていないようだけど、そんなの関係ないでしょ?

Bandcamp:Baker Island→こちら

2025年11月4日火曜日

Oscar Lindsey、埋もれるのは勿体無さ過ぎる。


米ナッシュビルのSSW、オスカー・リンジー。
(父は有名なカントリー系ソングライター/プロデューサー、クリス・リンジーらしい)
YouTubeチャンネルのプレイリストを見ると、60-70'sの優良メロディーがお好みみたい。
その彼の先月出た新曲「Sidelines」。
今年6月にアルバム『Glitter』も出していて、つい最近そちらからのMV「Forever's Such A Long Time」も出てました(→YouTube)。
リリース計画もあったもんじゃない自由さだが、インスタには「新曲出すのを待ちきれなかった」みたいなことが書いてあった。こういう世間では知られることのない、無欲で才能豊かなミュージシャンがナッシュビルにはいっぱい居るんだろう。
Andy ShaufやChristo Grahamが好きな人は気に入ってくれるはず。

Bandcamp:Oscar Lindsey→こちら

2025年11月3日月曜日

Cdubz、ギターをかきむしれば偏見は届かない。


黒人青少年キャルビン君によるギター・ロック。まだ声が若い。
これが彼のリアルなんだろう。TikTokで流行ったレディオヘッドの「Let Down」なんかのカヴァーもやっているようで、本当に今時の子なんだと思われる。
この新曲、後半に盛り上がっていく様に、上昇機運が加味されていて良い出来。
今後の成長に期待だ。