2013年1月17日木曜日

マシュー・E・ホワイトのデビュー作

 

2010年代のアル・クーパーとでも呼びたい個性。
ヴァージニア出身の髭もじゃシンガー・ソングライター、マシュー・E・ホワイト。
去年米国インディから出たデビュー作が高評価を受け、
今年英国ドミノから再リリースされる運びとなったそう。
洗練されたソウルフルなアレンジに、
ドノヴァンやグリフ・リース似の声でボソボソ歌うヴォーカル。
とってもいなたい風情です。
これはじわじわ来る。
音楽的素養がしっかりしているからだろうが、
土台が安定していて安心して聴ける。
そして、長尺なゴスペル風大作もあったりするのに、
飄々としていて、ライトな感覚なのがいい。
面白い存在だ。
例えば現在のベックのように背負うものがないので、
観念的にならないし、あまり深く考えずに自由に羽根を伸ばしている感じだ。
髭面だけど、まだ若いんだろうな、きっと。