2023年10月31日火曜日

Puddle SplasherとClassic Traffic、どっちが好み?


Bandcamp:Puddle Splasher→こちら
Cap'n Jazzの曲名から命名されたと思しき米ニュージャージーの3人組インディー・バンドの先月出た新作『The Open Door of Pain Ignored』より。
じわじわビートリッシュを匂わす序盤からサビへのメロディー展開がとてもいい感じ。
前作にあたる『The Blankest Blue』(2019)はアップテンポの良曲が多かったのだが、
新作はダウン・テンポのじっくり聴かせる楽曲が多い。
というのも、実は⬇の別プロジェクトが存在するからなのだった(憶測)。



Bandcamp:Classic Traffic→こちら
こちらはPuddle SplasherのG/VoとDrのメンバー2人でやっているパワー・ポップ・ユニット。
今年5月にリリースされた大傑作『You Want It? We Got It!』。
曲よし、歌と演奏もよし、アルバムの構成もよし。
言うことなし。
パワー・ポップ好きは全員必聴。

ただし、両バンドとも創作意欲はものすごいのに宣伝はほぼゼロです。
そこそこ売れてるインディー・バンドより才能は完全に凌駕しているのに無頓着なもんです。
ま、そういうキャラクターも面白いけど。

2023年10月30日月曜日

Tapir! 、ロンドンの注目株。


英ロンドンの新人バンドTapir! (注:哺乳類のバクです)。
メンバーは6人もいるようだが、中心となっているのはVoのアイク・グレイ。
よれよれの歌はネットで探せばどこにでも転がっていそうだが、
この骨髄から滲み出ているような本物感はなかなかいない。
逸材だろう。上記新曲はメロディーがメアリー・ウェルズの「マイ・ガイ」みたいなのだが、
めちゃくちゃクセになってくる。
来年1月にHeavenlyよりデビュー・アルバムがリリース予定。
名盤来てほしいぞ。

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2023年10月28日土曜日

Harp、幽玄フォーク・ロックに身を捧げ。


MIDLAKEの中心メンバーだったティム・スミスのソロ・プロジェクト。
レーベルがBELLA UNIONだからというわけではないだろうが、
イントロがなんだかコクトー・ツインズみたいだ。
が、歌声があらわれると一瞬で彼らしい世界に引き込んでくれる。
10年以上前にMIDLAKEにはまっていた頃の感覚が呼び起こされる。
発狂一歩手前の境界線で覚悟を決めたような美しさ、が茫として立っている。
12月に出るというアルバムの全体像が楽しみだ。

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2023年10月27日金曜日

Castの新曲が吹っ切れてます。


The La'sスタイルを惜しげもなく放り込んできたキャストの新曲。
早速リアム・ギャラガーに気に入られているみたい。
6年間隔が空いたようだけれど、こうやって溌溂とした音を聞くと安心します。
このスタイルが好きな人はジョン・パワーのソロ作『Stormbreaker』もオススメです。

2023年10月26日木曜日

Grandaddy、新作が来る。


ジェイソン・リトル(現在54歳)のソロ活動を挟み、
再結成してからのんびり動いているグランダディ。
来年2月に7年振りになるというニュー・アルバム『Blu Wav』が出るそう。
そこからの先行新曲。当然いつもの安寧なメロディーで、思わず頬が綻びます。
ということでさっきSpotifyをのぞいていたら『Sumday』期のデモ集が今年リリースされているのを今頃発見。
良さそうなので、ぼちぼち聴いていこうかな。

2023年10月19日木曜日

Uni Boys、隠れた名曲を探せ。


コアなパワーポップ・ファンには既にお馴染みUni Boysの最新作『Buy This Now!』は、
ザ・レモン・ツイッグスが全面バックアップしてます。
これが見事にB級感をグレードアップさせていて、
A級へと促していない「分かっていらっしゃる」仕事ぶり。
コシのないふにゃけたビートに、歪みきらないギター。
激甘なキャンディー・メロディーと成熟しない青臭さ。
その対比がマニアの心をざわつかせてくれます。
曲名など、ボキャブラリーを捨てた潔さ、もファンは了解済み。
ラスト曲「Be My Baby Tonight」と迷ったが、今回は上記曲をピックアップ。
他にもいい曲いっぱいあるよ。

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2023年10月18日水曜日

Gentle Giant、未来につながっていたフォーク解釈術。


スティーブ・ウィルソンによるくっきりクリアになった現代リミックス・シリーズ。
今年は『In'terview』(8th、1976、ザ・キンクスにも通じる“音楽業界”コンセプト・アルバム)が出ておりまして、そこからの新MV。
スフィアン・スティーブンスの最新作『Javelin』のフォーク解釈も素晴らしかったが、
ジェントル・ジャイアントによるフォーク解体再構築具合も異次元のすごさであります。
当時は本国英国(パンク勃興期)でチャートにも入らなかったらしいが、
何歩も先を行き過ぎてたんでしょう。
現代にこれを新譜として聴いてくれる若者がいることを望む。
(サブスクで普通に聴けます)

前回の記事→こちら

2023年10月16日月曜日

再結成Treepeopleのスタジオ・ライブ。


Built To Spillの前にダグ・マーシュが加入していたTreepeople。
今年の夏に再結成ミニ・ツアーをしていたらしいが、その流れでのKEXP公開収録ライブ。
11分位からエモの始祖と言ってもいい大名曲「Funnelhead」やっとるやないか。

原曲→YouTube(冒頭から間奏〜疾走リフ〜ラストのインプロまで最高です。)

僕はこのギターの絡みが大好きだったんだなぁ。
青春の音。
なつかしいぞ。

2023年10月13日金曜日

Steven van Betten、サーファー meets ベルセバ?


米国ネヴァダ州の砂漠地帯出身、現在はLA在住のシンガー・ソングライター。
サーファーらしいが、ビデオを観ると大してうまくなくって愛嬌があります。
歌はサーファーらしいチルアウト、リラックス系なんだが、
幾分なよっとしていて、アメリカ西海岸のベルセバみたいな瞬間もあったりする。
ただ、歌の内容からして、S・マードックみたいな屈折はなさそう。
今月末に出るアルバム・タイトルも『Friends & Family』とストレートだ。
彼はカリフォルニア芸術大学(CalArts)出身の4人組バンド、Fell Runnerのフロントマンでもあるらしいが、そちらでは実験的なアプローチをしているので、こちらは素を出しているのかな。

Bandcamp:Fell Runner→こちら

2023年10月11日水曜日

Jared Leibowich、ちょっぴり狂気じみているが。


米国テキサス州オースティン出身のThe Zoltarsの中心メンバーのソロ作。
そのバンドは知らなかったのでさっき聴いたが、
The DB'sにも近い「へたれ・ガレージ」感が強かった。
が、この楽曲は60年代のサマー・オブ・ラブを想起させる桃源郷サイケ・ポップ。
これは好きな人はたまらんでしょう。
今月末にアルバム『Secret Spells』がリリースされるそうです。

16-17-18 Living / The Zoltars(2015)→YouTube

2023年10月7日土曜日

Lee Baggett、人生を楽しめ。


有名なSasquatch! Music Festivalの動画を(多分)勝手に使ったリー・バゲットの新曲。
シングルのジャケはデッドの『Europe '72』の裏ジャケ・イラストを実写で再現してます。
その適当さがこの人の特性そのもの。
以前の記事(→こちら)でも書いたが、僕はこの人好きなんだよねぇ。
なんちゅーか、これが本物の歌という感じがして安心するのだ。
こういう歌に時間を委ねられる自分であり続けたい。
年頭にアルバム『Anyway』を出してるのに、もう年末に新作『Echo Me On』を出すらしい。調子いいな。

Bandcamp→こちら

2023年10月6日金曜日

Czarface、う〜む、カッコイイ。


4年前にも取り上げた(→こちら)Czarfaceの新曲。
往年の東海岸のやばいHIP HOPの匂いがプンプンで素晴らしいです。
野蛮で物騒。これは子供達には聞かせてはいけませんね。
とは言え、今回はヴァージン配給のワールドワイドな展開とのこと。
年末に新作『Czartificial Intelligence』が予定されている。期待。

2023年10月5日木曜日

Video Age、変わらぬ日常に注ぐ黄金の太陽。


米ルイジアナ州ニューオーリンズのポップ・デュオの新曲。
まったりしたローファイ・シンセ・ポップが持ち味の二人であるが、
このところの楽曲は少しジャングリーなアレンジが増えているような。
4thアルバム『Away From The Castle』が今月末に出るようです。

Bandcamp→こちら