昔は『L.A.ウーマン』の良さがよく分からなかった。
ジム・モリソンは体型の変化からか、声が違っちゃってるし、
演奏もデビュー期よりも直線的でゴリゴリしていたので、
自分にはしっくりこない感じだった。
が、いつの頃だろうか、僕の視座が変化し、
パンク/NWの始祖として『L.A.ウーマン』を聴くようになってから、
この精悍なカッコ良さを肌で感じられるようになった。
デビューから時系列で追って聴いていった感覚を一旦忘れて、
ヴェルヴェットやMC5に接する感覚でこの音に対峙した時、
何か新しいものが芽生えて、嬉しかったことを記憶している。
今回の豪華版リイシュー。
未発表曲という目玉もあり、注目度が高い。
上のPVもそれに合わせて制作されたようだ(大事な中間部はバッサリ切られているが)。
雰囲気は全然違うが、僕はジョイ・ディヴィジョンあたりの曲調へ通じていると思うのだが、
どうだろう。
ドアーズの新たなリイシュー展開には期待してもいいかも。