2021年9月30日木曜日

Arlie、陽気なパーティー・バンド、でいいのか?


米国ナッシュビル出身、ナサニエル・バンクスを中心とする4人組バンド。
レーベルは名門アトランティック。
3年位前から音源を発表していて、フル・アルバムはまだみたいだ。
60年代のサイケ・ポップの上澄みをうまく掬った、いかがわしいキャッチーさで、
なかなか楽しい曲です。

2021年9月29日水曜日

Dylan Meek、兄弟そろって才能豊か。


Big Theifのギタリスト、バック・ミークの弟、デイラン・ミーク。
2013年にはジャズ・アルバムも出しているキーボーディストで、
昨年の兄のソロ作(→こちら)にも参加していたが、今年出してきている自身の音源が、
ディアンジェロの影響下にある郊外白人ソウルで、大変興味深い。
もっと話題になってもいいと思うが、アピールが足りないのか、
それとも夏が終わってから「Sweet Summer」を出すという戦略が悪いのか。
クオリティはめちゃめちゃ高いです。

2021年9月28日火曜日

Billy Strings、ブルーグラス界をかきまわす。


Relixで配信されていたライブを観て、認識を新たにしたビリー・ストリングス。
ブルーグラス界のプリンスかと思っていたけど(前作『HOME』はグラミー獲得)、
ジャム・バンド好きからの支持も大きいんですね。
上の動画はグレイトフル・デッド人脈を経た、今年5月の傑出した演奏。
これだけ弾きまくって瑕疵は皆無。信じられないくらい巧い。
しかも、フレーズに味がある。
先週リリースされた最新作5th『RENEWAL』にも9分超えの「Hide and Seek」があって、
ジャム・バンド的な構成をしておりました。
面白い存在です。
デッドやPHISHみたいにライブ盤沢山出してほしいな。

2021年9月26日日曜日

Colin Blunstone『One Year』も50周年。


11月に2枚組に拡張されてリリースされるゾンビーズのVo、コリン・ブランストーンのソロ・デビュー名盤(1971年)。
ソニーからの発売ではなく、サンデイズドからであるが、コリン自身もがっつり関わっているリイシューで決定版になっている模様。
上に貼った未発表曲だけで期待値は上がる。
解説のついた国内盤CDも出るらしいが、海外のLPは名手ケビン・グレイがカットしているらしく、どっちにしようか非常に悩むところだ。

詳しくは→Sundazed

2021年9月24日金曜日

スプリングスティーン、これは買いです。

 

『The Legendary 1979 No Nukes Concerts(ノー・ニュークス・コンサート1979)』
ファンには有名だった反原発イベントの映像がいよいよ公式リリースになるそう。
緊張気味でひりひりしている「ザ・リヴァー」を僕も昔何度も観た記憶がある。
それが今回、完全収録と相成る。夢のようだ。
国内盤は価格も抑えられているので、絶対に買いですね。
上に貼ったトレイラーだけで興奮してくる。
やっぱりね、反抗する心意気っすよ。
冷笑したり揶揄するような輩はこのコンサートで何が変わったんだ、とか言いそうだけど、
何もしなかったら、何も残らないんだよ。
こうやって突き動かされた衝動を刻み込む、それがスプリングスティーンのやり方なのだ。

詳しくは→特設サイト HIGH HOPES

追記:観ました。「ザ・リヴァー」は別日ヴァージョンでした。
なので、完全収録ではなかったですね。
しかし、全体の内容は文句なし。ロック史上に残るライブ記録ですよ、これは。
ラストの雄叫び「プリズナー・オブ・ロックンロール」で全身総毛立ち。
素晴らしい。

2021年9月23日木曜日

Penelope Islesの新曲。


以前も取り上げた(→こちら)英国のPenelope Isles。
11月に出るというデイヴ・フリッドマンをプロデュースに迎えた2nd新作『Which Way To Happy』より幻想的で美しい新曲「数独」。
妙な曲目ですが、ビデオも面白い。
終盤の展開はひねくれた英国人ならでは、ですね。

2021年9月21日火曜日

Ed Patrick、プレイリストの申し子。


英国ロンドンのシンガー・ソングライター。
温かみのある曲調にほろ苦さも少し混ざっていて、いい感じ。
まだまだマイナーな人なのかと思ってSpotifyを見ると、
再生回数が100万回を越える曲が幾つもある。
そう。彼もまたサブスク時代のプレイリストの申し子であったのだ。
こういうタイプのアーティスト、最近増えてきた。
まだアルバムも出してなくて無名だが、サブスクのプレイリストでは重宝される。
時代ですな。

2021年9月17日金曜日

Bob Dylan、未発表アイテムは底なしか。


ボブ・ディランの『インフィデル』(1983)収録曲の別ヴァージョン。
オリジナル(→こちら)の80'sサウンドじゃないので、全く新しい感覚で聴ける。
バックにいて目立つのはスライ&ロビー、マーク・ノップラー、ミック・テイラー。
まったくもって凄いメンツだが、大して活かしてないのがディラン流。
80年代前半の活動を追ったブートレッグ・シリーズは本日発売だそう。
全然チェックしてなかったが、これは良さそうだ。

詳しくは→amassさん

2021年9月13日月曜日

Maxshh、規格外の才能なのか?


今月リリースされる米国マサチューセッツ州出身のマックス・ゴルドスタインのソロ・ユニット、Maxshhの新作『Bonus Flowers』より1分程の楽曲。
往年のブラジルもののようなアコースティック感とウッドベースの温かみが心地好い。
甘いメロディー作りが愛らしいが、昨年から猛烈に発表し続けている楽曲群はアバンギャルドなアプローチを大胆に組み合わせていたりと、ものすごく面白い存在だ。
マイブラ✕ドラムンベースwithバットホール・サーファーズな「500 Miles High」(→こちら)は、チック・コリアのReturn To Foreverのカヴァーで、
プログレ・マニアさえ悶絶しそうな凄まじいキワモノ大作で脳が溶けます。
間違いなく天才だが、この才能はどう評価していいのか?
気になる方はSpotifyなどサブスクでもどうぞ。

Bandcamp:Maxshh→こちら

2021年9月7日火曜日

Personal Trainer、オランダの楽しそうな人達。


オランダ、アムステルダム発の新人7人組バンド、Personal Trainer。
ただ今デビュー・アルバムを制作中とのこと。
ザクザクしたオルタナなエッジがありつつ、突飛なポップさも持ち合わせていて、
ありきたりなサウンドにはしないぞ、というメンバーの意志が感じられる。
バンド名からして好きなセンスでありますが、
他の曲も良かったので、今後の活動に期待です。

Personal Trainer:YouTube→こちら

2021年9月6日月曜日

Admiral Fallow、憧れのグラスゴー。


スコットランド、グラスゴーの5人組バンド、Admiral Fallowの新曲。
地元感満載のMVが緑いっぱいで、幸せそうです。
4thアルバムとなる新作『'The Idea Of You』(Chemikal Underground)は11月だそう。

Bandcamp:Admiral Fallow→こちら

2021年9月4日土曜日

BLACKABY、飄々とメロディーのあいだを泳ぐ。


英国ロンドン発、ウィリアム・ブラッカビー(William Blackaby)のソロ・プロジェクト。
この人がなかなかのメロディーメイカーっぷりで注目してる。
スーパー・ファーリー・アニマルズのグリフ・リースの如く、
油断させておいて、さり気なく「おっ」というフックをかけてくる。
デビュー・アルバムはまだみたいだが、メロディー中毒者は記憶に留めておきましょう。

Bandcamp:Blackaby→こちら

2021年9月3日金曜日

Banji、オランダ発の新人バンド。


蘭ユトレヒト出身の4人組新人バンド、BANJI。
ベタでもなく、甘さや儚さに逃げてる感じでもなく、正統にポップ。
いたる所に小技アイディアを配置していて聞き飽きない。
そして何と録音は自宅録音、プロデュースも自分達でこなしているという。
発表済みの他の楽曲も全部良かった。
デビュー・アルバムはまだ先そうだが、注目しておきます。

2021年9月2日木曜日

Toad The Wet Sprocketの新作が出てます。


「ほんの少しの希望がいるんだ
 ひとすじの光が
 夜をやり過ごすための心の平穏が
 知るものすべてから去り、名前さえ忘れても
 深い知恵がほしい
 たゆまぬ変化に対抗しうるだけの

 ほら、ここが僕らの土台だよ
 すべてが崩れ落ちている
 大事なものにつかまっておけ」

グレン・フィリップス、確かに老けてきたけど、どこか少年の面影が残っているよな。
安定がありつつも、歌にちゃんと切実が残っている。
昔から信用を置いているが、やっぱりいいミュージシャンだ。
ニュー・アルバム『Starting Now』8月末に出ました。
(ドラマーのガス、本当に脱退していた・・)

以前の記事→こちら

2021年9月1日水曜日

Magic Tuber Stringband、ハンク・ウィリアムスのカヴァー。


「死の天使があなたのうしろに降りてくる
 あなたは笑いながら言えますか?
 自分は間違っちゃいなかったと
 正直に言えますか?
 死にかけの息をして
 死の天使に会う準備をしながら」

米国南東部ノースカロライナ州の男女フォーク・デュオ。
新しいEPが10月に出るらしく、そこからの先行公開カヴァー曲。
元々はゴスペルですが、このコロナ禍にあっては畏怖を抱かせる歌詞ですな(オリジナルは→YouTube)。
ちなみにこのEPには90年代ローファイ世代には有名だったThinking Fellers Union Local 282のカヴァーも入っているそうで(オリジナルは→YouTube)で、
僕的には非常に関心のあるところです。どこで知ったんだろう。マニアだな。