マーク・ラネガンと言えば、シアトル・グランジ世代。
スクリーミング・トゥリーズを率いて、その後クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジに参加したり、
元ベルセバのイゾベル・キャンベルとデュエットしたり、ソロ作を出していたわけだが、
僕はこれまで彼の歌に別段惹かれることはなかった。
でも、この新曲は一聴してすぐにお気に入りに。
ジョン・ケイルのカヴァーで、ほぼ元曲のまま、工夫のない仕上がりなんだけど、
やるせない徒労と哀切を感じさせて、いい。
じんわり沁みる。
PVは多少わざとらしいものの、じじいの顔が真っ直ぐに草臥れていて、素晴らしい。
マークさんには『I'll Take Care of You』(1999)というカヴァー集があるらしいが、
最新作はカヴァー集第2弾とのこと。
選曲を見ると、朗々と歌う曲がメインになっているようだ。
まるでムード歌謡集のような体裁、そして、タイトルは『偽物』だ。