最初に2、3曲聴いた時点で名盤の予感をビシバシ感じて、
即予約購入したライアン・アダムスの久々のソロ作品(カーディナルズとは離れた)。
今はもう何度か聴いているが、やっぱりこれはいいぞ。
ウィルコのクレバーな新作の良さとは違い、内容は愚直そのもの。
楽曲そのもののクオリティーと、エモーショナルな歌唱のみだけで、
ぐいぐい自分の世界に引きずり込む。
カーディナルズとの近作も悪くはなかったが、
最近の発言によるとその頃はモチベーションが下がっていたとのこと。
なんやそれ…(またいつものムラっ気が出た)。
ま、しかし、確かに今回の作品は音の中へ没入している感覚がハンパなく強い。
曲は感傷的なSSW然としたものがほとんど。
やさぐれたセンチメンタリズムが爆発で、時代性なんて全く気にしていない。
静かな炎のようなパフォーマンスだけで全てを物語り、鷲掴んでいく。
この人はやっぱり音楽の大事なところを分かっている。
ありふれた曲調に魔法をかけるような、いつもの天才技も冴えている。
仲良しのノラ・ジョーンズは7曲に参加。
名手グレッグ・リーズ、ベンモント・テンチも手堅くサポート。
そして、プロデュースがあの御大グリン・ジョンズなのだ!!
当然と言えば当然であるが、今でもめちゃくちゃサウンドが良いので、ビックリした。
まったく衰えてない。70'sロック好きも是非どうぞ。